Melko

くるみ割り人形のMelkoのレビュー・感想・評価

くるみ割り人形(2014年製作の映画)
3.1
「好きと言っても色々あるし、愛と言っても人それぞれさ。人間はね、色々なものをすぐ好きになったり、愛したり、嫌いになったり、憎んだりするのさ。それは、本当にそのもの、その人自身を心から愛していないからさ。」

疲れてたので、ファンタジーものを見たくて。なるほど、これは2014年バージョンだったか。なんだかなぁ、、
ハローキティ40周年記念作品として製作されたらしいけど、わざわざ作る必要あったのだろうか…めっちゃ微妙だった。
俄然オリジナル1979年版が見たくなった。

作ると言っても、1979年版のシーンをいくつかカット、色彩調整?と映像加工、カットしたシーンの代わりに淡〜い色のほんわかアニメを挿入…しただけ。なので、大半の人形劇はそのまま。
そう思うと、人形の動きのテンポ感やセリフ、メッセージ、キャラの造形何もかもが、現代と合ってない(2014年がすでにまぁまぁ昔であるのはおいといて)。
数曲あった挿入歌が音声加工バリバリで作品のテイストと全然合ってないし、何より、声が加工されすぎてなんて歌ってるかが全く聞き取れない笑
タイトルメニューに字幕があったので、ONにしておいて良かった。。字幕がなければ理解不能な歌詞であった。

その代わり、主演の有村架純を始め、ほぼ全員タレント声優の吹き替え陣、なかなかの奮闘だったし、滑舌も良かった◎
1人4役を演じ分けた演技お化け市村正親と、プロの声優顔負けであろう自然な演技の由紀さおりは特に良かった◎
吉田鋼太郎もなかなか好演してたというか声が自然だった。松坂桃李がカッコつけると宮野真守に聞こえるんだな笑 声質がそっくり。
広末の悪役もなかなか聞き応えあり。

誰かを心から愛する事=自己犠牲の精神
というメッセージが古く、それを語る今時ボイスの有村架純。。今の子が見たらポカーン…なのでは。。
子供には小難しく、大人にはテンポが遅い
どの層に向けて作られた作品なのか分からないのが1番残念だったかも。

人形の動きが最初から最後まで自然で、セットもなかなか凝っている。故に色々な部分のミスマッチがイタイ。

パンの国にいちごの王様一族がいたのは、サンリオ好きとしてはちょっと嬉しかった。
Melko

Melko