映画猫

パパが遺した物語の映画猫のレビュー・感想・評価

パパが遺した物語(2015年製作の映画)
4.5
色々思う所のある映画だった
いがみ合っても子供にとってはたった1人の父と母 一緒にいてくれる事想いを伝えてくれる事というのは人格や人生を左右する重大な問題
うちの親はもう別れりゃいいのにって思うくらいに仲悪くて、それで負った心の傷とかもあるけど、それでも親が別れずに生きてくれてるから負わなくて済んだ傷もあるんだろうなとふと思った

ジェイクが著書を酷評されて自分の能力にに疑念を抱いても夜通し働いて娘の為に戦ってたように、ケイティもまた短期間で学校を変えられても親に心配かけまいと戦ってたんだろうな 
最終的にケイティを養育した叔母だって特殊な家で育って辛い想いをしたのにそれでも自分自身がまたそれと同じ家庭環境を作っちゃって自己嫌悪に陥って 失った妹を求めて姪の養育権を奪おうとして結局姪を深く深く傷つけてしまったり

人生において自分がありたい姿を維持するというのは本当に苦労が多いし守りたいものを力不足で守れなかったりで上手く行かないものだよな ケイティが最後に恋人を失わずに済んだのは、客観的な自分の醜さや過ちを曝け出して全力で相手にぶつかったから 立ち直れなくなるくらいに強く切り捨てる、その権利を相手に与えたから
自分が持てる精一杯を尽くしても届かないかもしれない目標に、人生ずっとじゃなくても何回かは挑戦するのが人間だよなぁと思った 自分はずっと挑戦から逃げてるから、胸が痛かった 傷つかずに全部を持ち続けようだなんて甘いよね
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