Frapenta

ブレイン・ゲームのFrapentaのレビュー・感想・評価

ブレイン・ゲーム(2014年製作の映画)
3.5
原題のSolaceとは「慰め」の意味を持つ。

未来予知能力を持ったが故に、いずれ苦しむ人たちへの安楽死という倫理の狭間で揺れるジョン。コリンファレル演じる実行犯に共感するのか、それとも反旗を翻すのか。

今作の未来予測はマルチバースのようなあり得る可能性を全て見るような形式で、たまに予想外な事象も起きるらしい。それにしても、最後の展開予測は刺激が強く犯人が盲目になりすぎていたせいか、素人でも思い付きそうな方法でジョンがカウンターパンチを繰り出していて安直だと思った。

この作品はストーリーや映像演出ともに安直さが散りばめられていて、その結果製作陣から今作の空気感を統一させようとする気力を感じなかったのが残念。多様なジャンルの映画から良いと思った要素だけを抜き取って集めた結果、一貫性が足りず凡作になった印象を受ける。
特に、カメラに血が飛び散る演出が1番の興醒めポイントだった。そんなの今までやってなかったのになぜ今出てくるのだ。そして妙にダサいことから、これが作品の質感が落ちた決定的な原因の一つだと思う。

R15+と知らなかったが、普段のR15+ほど過激な描写はあまりない。挙げるとすれば上述の安楽死云々の倫理観に起因するのかな。
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