カタパルトスープレックス

ウォーリアーのカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

ウォーリアー(2011年製作の映画)
4.2
ギャヴィン・オコナー監督の総合格闘技を背景とした家族映画です。

パディ(ニック・ノルティ)は自らの酒乱が原因で家族がバラバラになっていた。長男のブレンダン(ジョエル・エドガートン)は結婚して子供もいるが父親を寄せ付けない。トミー(トム・ハーディ)は母親と夜逃げをした。しかし、元に長年会わなかった次男のトミーが戻ってきた。そして総合格闘技大会『スパルタ』に出場するために父親にトレーナーを頼む。しかし、トミーは父親を許したわけではなく……という話です。

ストーリーは兄ブレンダンを縦軸に、弟トニーを横軸に展開していきます。

ブレンダンのストーリーは分かりやすい。娘の病気のため借金があり、家を抵当rにいれている。試合に勝たないと家を失ってしまう。だから勝たなければいけない。わかりやすいしとても盛り上がる。

一方でトミーのストーリーはとても複雑です。なぜ父親の元に戻ったのか?なぜトレーナーを頼んだのか?そしてなんのために戦っているのか?これが本作のテーマの鍵になっていると思います。「許す」とはなんなのか。

『アイアンクロー』もそうなのですが、格闘技と家族関係を組み合わせた映画には良作が多いですね。