こぅ

スキャンダル・シートのこぅのレビュー・感想・評価

スキャンダル・シート(1952年製作の映画)
3.8
「いつか特ダネに出くわすと話したろ
今がその時だ」

フィル・カールソン監督による、【クライム・サスペンス】。


大手新聞社の編集長が◯を殺害。
事故に見せかけるが、部下、スティーブが殺人を疑い真相を
追う。徐々に追い詰められていく犯人…。


脚本、サミュエル・フラーだからか⁈プロットに目新しさ
皆無だが、クオリティは高い。

序盤から、新聞記者にスポットが充てられ、個人的にはイマ
イチ惹き込まれない展開が、約15分ギリギリで、本作の
ジャンルの提示があった辺りから、俄然面白くなる、、も、
殺人犯を見せてからの 追い詰め 或いは、追い詰められ を
楽しむ作品だ。
このタイプは、犯人探しの楽しみが無いので、個人的には好み
から外れる。
犯人像は、【大◯計】を想起した。
新聞記者が、僅かな手掛かりを元に【警察顔負けの活躍】を
みせるのも定番、ご愛敬。

テンポ良し、無駄なキャラが無く、各キャラが活きている。
あくまで主役を立たせた上でのバランス感が絶妙。
寧ろ、狙い過ぎくらいのキャスティングだ。
引退老記者、チャーリーの使い方(出し抜き)も上手い。
男勝り(タバコも吸う)な女記者、ジュリーを演じたドナ・
リードの美貌は、作品に彩りを与えている。

大まかな展開は見え見えながらも進展、捜査過程が面白く、
最後までドキハラをキープ。


ラストは、サミュエルらしい(後味悪い)⁈締めだが、
2人の関係を深く描けば、極上になった筈。
こぅ

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