イチロヲ

ダブルベッドのイチロヲのレビュー・感想・評価

ダブルベッド(1983年製作の映画)
4.0
結婚10年目を迎えた夫婦(大谷直子&岸部一徳)の狭間に、独身生活を謳歌している友人(柄本明)が介入したことにより、家庭崩壊の危機に直面してしまう。円熟した結婚生活の在り方を説いている、日活ロマンポルノ。NCP共同製作。中山千夏原作。

ごく平均的な生活を送っている夫妻(大谷直子&岸部一徳)と、結婚願望を持たないカップル(石田えり&柄本明)を対比させていくスタイル。石田えりの妹役を高橋ひとみが演じており、大人の性行動を引いた視点で眺める立ち位置になっている。

夫婦生活には浮気が付きまとうため、その行為に対する慎重な心構えが必要となる。一方、自由意志に任せる生き方には、他人を傷つけ、他人に傷つけられる、負のスパイラルが付きまとうため、その暗中模索とした状態に対する心構えが必要となる。

本作の登場人物は、たとえ初対面同士であっても、性的な内容の会話をごく普通におこなっていく。最初は違和感があるけれども、「性の問答」を大仰に演出している作風だと割り切れば、これはこれでアリ。
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