フランソワ・トリュフォー監督が多大な影響を受けた作品と知って鑑賞しました。1939年ジャン・ルノワール監督作品。
第二次世界大戦開戦前夜というのに、戦争の足音も聞こえない様子の浮かれ騒ぐ貴族たち。
上流社会の恋愛模様や道楽振りを、皮肉たっぷりに捉えた風刺的な群像劇だった。
なんてカオスな恋愛なんでしょ!
あっちこっちで起こるインモラルな恋愛には共感出来なかったけど、"美"に惹き込まれた。
仕立ての良さ、素材の高級感。ココ・シャネルの衣装の数々にうっとり୨୧*:゚そして美術も素晴らしかったです。
戦争によってもたらされる死のメタファーなのではと思わせる狩のシーン。執拗に長くて観るのが辛かったけど、悲劇を予見する描き方として上手かった。
そしてドタバタ劇からの、ラストへの驚きの展開。流石ジャン・ルノワール監督、喜劇と悲劇を巧みにまとめた演出がお見事でした。
あの重要な役割の俳優さんが監督自身だったとは!