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メキシカン・スーツケース <ロバート・キャパ>とスペイン内戦の真実のRIOのレビュー・感想・評価

3.0
The
Mexican
Suitcase

ロバート・キャパ、ゲルダ・タロー、デイヴィッド・シーモア
の3人がスペイン内戦で撮影した4500枚近い写真
行方不明になっていたそのネガが入ったケース

70年近くも沈黙してメキシコに眠っていた幻のネガ
スペイン内戦のことを知りたくて観たのですが
どれだけこのケースが素晴らしいというのが強めだったけど
色んな立場の人間が出てきて語っている
語られることのなかったスペイン内戦
撮影された写真と一緒に甦る
そのきっかけとなっているのがこのケース

戦場で危険を顧みず銃弾が当たるかもしれない中を
飛びこんでく そこに芸術性を考える余裕はなかったはず
塹壕戦の中をカメラを持って進む
いずれも内戦で命を落としたカメラマンの撮影した写真

スペイン内戦はフランコ将軍の反乱軍と人民戦線政府の戦い
世界中の左翼文化人も義勇兵となった
ファシズムとの戦いの最前線
人民戦線政府についたスペイン人達が立たされた
厳しい苦々しい立場
メキシコへ亡命する知識人 軍事的な立場のない人達
内戦で亡くなった祖父の遺骨を発掘しようとする子孫
亡命した父親の残したものを丁寧にとっている息子
その息子が良いことを言っている
「僕の大事なコレクション」をとっさに思い出した…
クリエーターや作家たちが語っているよりも
元兵士のおじいちゃん
小さい時に怖い思いをしたおばあちゃんが
話している内戦のリアリティ
内戦で敗北したスペイン人たちに寄り添う
風化されることのない写真の持つ力を強く感じる映画

ブルネテという場所が映るんですが恐ろしく美しい…
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