さー

ウォールフラワーのさーのレビュー・感想・評価

ウォールフラワー(2012年製作の映画)
3.9
作中で描かれる若者たちの青春が、そのままキャストたちの青春時代と重なって、今見返すと最高にエモい作品だった。出演した彼らにとっても、この作品に携わっていた期間は、まさに青春と呼べる日々だったんじゃないかと感じた。(特にエズラ・ミラー…)

個人的には、エマ・ワトソン史上いちばん良いエマ・ワトソン。友達にも恋人にも兄弟にもなりたい。内気な主人公を牽引する役回りだけど、彼女は彼女でそこまで器用な人間ではなく、それでも生を謳歌しようともがく姿が、大人になったわたしにも十分刺さる。

作品の中で一貫して扱われるテーマは、ポスターの爽やかさから想像できないほど重いものだけど、その重さに飲み込まれることなく、「理不尽な今」から逃れ、大人になっていこうとする若者たち。原作とともに、青春映画の金字塔としてこれからも語り継がれてほしい作品です。
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