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『素粒子』に投稿された感想・評価

開明獣

開明獣の感想・評価

3.0
本作の監督のオスカー・レーラーは、あの夭逝したドイツの天才映像作家、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーの後継者と目されていた人らしいと、購入したDVD📀の帯にはあったが、過去作のポートフォリオを見てみると、残念ながらファスビンダーには及ばないようだ😔

原作は、現代文学の最高峰の一つ。フランス人作家、ミシェル・ウェルベックが著した同名の小説。フランス最高の文学賞、ゴンクール賞を受賞しているが、その内容の際どい性描写から、非難が続出した問題作。性依存症の兄と、アセクシュアルな弟。二人の物語を通して、人間存在における性差とは?というのを、相当な深度から問題提起している。ウェルベックは、三文ゴシップ誌のような下世話な狙いで、性描写を過激にしたのではない。この小説の人類愛への粒度の高さゆえに、そういう設定に意図的にしていることが分からないと、この小説の真価は残念ながら味わえない。この小説のとあるシーンは、もっとも切なく哀しい愛の話しだと思っている。また、最後のソリューションと、それに付随する考察は、「カラマーゾフの兄弟」の"大審問"の章と並ぶくらい、一読に値する素晴らしものだ。

だからこそ、フランス🇫🇷のノーベル文学賞受賞作家がたった1人を除いて全員受賞しているゴンクール賞を受賞出来たのだ(その1人とは、昨年ノーベル賞を受賞したアニー・エルノー)。その映像化が本作なのだが、健闘しているとはいえ、原作のエッセンスのところまでうまくニュアンスを伝えられてなくて残念。開明獣の持論として、原作を忠実に全部映画に落とし込むのは不可能なので、いかに監督が原作に共鳴した部分だけをうまく抽出してアレンジするかが鍵だと思ってる。残念ながら、この映像化は、原作の持つ深遠さと哀切さを届ききれなかったものだ😔

おまけとして、戦後の海外小説で開明獣の個人的お薦めを10冊挙げておきます。ホントは30冊くらいご紹介したいのですが、長くなると迷惑ですしね💦あとこれは順位順ではありません。もし、ご興味あれば、書店なり図書館なりで、手に取ってみてください😌ご質問もご遠慮なく。

・百年の孤独: ガブリエル・ガルシア=マルケス(新潮社)
・「スローターハウスNo.5」カート・ヴォネガット(ハヤカワSF文庫)
・「素粒子」ミシェル・ウェルベック(ちくま学芸文庫)
・「菜食主義者」ハン・ガン(クオン)
・「冬の夜、ひとりの旅人が」イタロ・カルヴィーノ(ちくま学芸文庫)
・「マイケルK」J.M.クッツェー(岩波文庫)
・「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ(ハヤカワepi文庫)
・「ホテル・ニューハンプシャー」ジョン・アーヴィング(新潮文庫)
・「2666」ロベルト・ボラーニョ(白水社)
・「昼の家、夜の家」オルガ・トカルチュク(白水社)

*二次大戦後なので、ドストエフスキー、ルイ=フェルディナン・セリーヌ、ジェームズ・ジョイス、ウィリアム・フォークナー、マルセル・プルースト、ジョン・スタインベック、アーネスト・ヘミングウェイなどなどは入れてません💦
良作サスペンス『カット/オフ』で無理矢理素人に死体を解剖させたおじ様が出てるドイツ映画

悪くないけど物足りないな…
と思ったら、原作ミシェル・ウェルベック著が良いらしい☆

子供時代の撮り方が、明るくポップでカラフルなペンキみたいで可愛かったです♪



"性の解放"とか言ってヒッピーしてる母親にほぼ捨てられて育った父親違いの兄弟。

弟、孤高の天才科学者ミヒャエル。
兄、とりかくヤリたい衝動止まらない高校教師ブルーノ。

母親の愛を知らない彼等は、それぞれの愛を見つける。

しかし愛は美しくも残酷で…………



素粒子=物質を構成する最小単位

このタイトルの意味は多分原作読まないと分からなそう。

兄と弟、過去と現在を行き来して、生き方を淡々と模索していく。

でも退屈はしなかったし、音楽や景色も素敵でした♪

が、きちんと評価するにはやはり原作を読んだ方が良さそうw

ジャケのシーンはじんわり泣けました☆
aaaakiko

aaaakikoの感想・評価

4.5
原作は、ヨーロッパで問題作といわれた大ベストセラー小説らしいのですが、この映画は大変心に残っている作品です。
マイオールタイムベスト(をもし決めるとしたら)入るだろうなと思います。

兄のブルーノは妻子持ちの教師ですが、クラスの女生徒にまで性的妄想を抱き、彼女の答案用紙に性液をひっかけてしまうなど常に欲求不満。しまいには精神に異常をきたします。
一方、弟のミヒャエルは昔から女性が苦手な童貞、現在では「人工生殖(つまり性行為なし)で子孫を残す」研究をしています。

正反対の2人は異父兄弟。
でもとても仲が良い。
2人の性的嗜好の極端さは、奔放だった母親の影響によるのですが、そんな兄弟の出会い、女性たちとの関係、別れなどを描いています。

愛情と性欲、生殖の関係性を考えさせられます。
みんなに見ていただきたい作品、というわけではないのですが、わたしはこの作品を見たとき震え上がるほど感動してしまい、いまだにこの作品をどう紹介して良いかわからず困っています。

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