mt

汚れなき祈りのmtのレビュー・感想・評価

汚れなき祈り(2012年製作の映画)
3.6
淡々とBGMもなく
日常的に映されていく静かな映画ですが
長い尺にも関わらずラストまでハラハラしながら
面白く見られました。陰鬱で空虚だ…。
カメラワークが独特で、終盤ヴォイキツァを捉えた
長回しがめちゃくちゃ良かったです。

前情報殆どなしに「悪魔憑き」のワードで見ましたが
まさか実話がモデルの映画で2005年の事件とは!
丘の上の修道院の生活を見るにもっと昔かと。
来る人も増えないし貧困さ故のあの生活なのかな。
閉鎖的な場所での神への信仰に同調圧力は必至。
修道院側はあくまで正義として善のつもりだったろうに
悪とどっちつかずになっていた…怖い。

しかしアリーナも病んでたとは言え執着心すごいし
その想いはある意味汚れない真っ直ぐなものだったのかもしれないけど、こちらも恐ろしかった。
じゃあどうすれば良かったのか?と考えても
全く答えが出ない…救いがない話だった。

救急で運ばれた先の女医さんがキレキレで
気持ち良いくらいでした。好きです。
mt

mt