この物語の主人公のモデルはアルベール・カミュであるということは、中年以上の多少の文系の教養のある人ならすぐピンと来ることだと思うのだが、カミュを知らなくてもアルジェリアは第二次世界大戦後の植民地独立の時代に思想的なリーダ的な位置にあった国なので、一般教養としてみておいた方がいい映画。
嬉しいことにつくりが手堅く比較的公正であるということもありがたい。
貧しい植民者の子弟という主人公の立場は、植民地問題を読む上で私たちが見逃しがちな視点を教えてくれる。
かつての欧米の植民地で起きている国際的な政治問題を読み取る上でも必見かもしれません。
それ以外にも面白いところはいくつかあったので、時間があればまた続きを書くかもしれません。
(教養として見ておいた方がいいかもしれない映画 2013/9/28記)