テルグの大ヒット映画のヒンディー語リメイク。
2022年に公開されてから2年になりますが、Netflixの英語モードで見ることができます。
監督が同じなのでほぼ忠実なリメイクと思われますが、どうなんだろう?
映画はクリケットの知られざる名選手の伝記がベストセラーになって息子が書店でその本を手に取るところから始まります。
若い頃スター選手だったアルジュン・タルワール(シャーヒド・カプール)は結婚を機に引退し下級公務員になるが汚職事件に巻き込まれて失職し、妻の収入に頼る生活をしている。一人息子とは仲が良く、息子にナショナルチームのジャージーをねだられたのがきっかけで、10年ぶりにクリケットを再開する。
前半、アルジュンの行動が色々不可解でなかなか見るのに根性が要りますが、後半はクリケットの試合での快進撃やコーチ役で主演のシャーヒドの実父であるパンカジ・カプールとの交流がいい感じで楽しく見られます。
家計を支えてきた妻の複雑な感情を上手に演じているムルナール・タークルさん。シャーヒドの憂い顔も美しく繊細な演技です。
ただ、なんだか決まりすぎで・・・と思っていると意外な裏事情があかされ衝撃を受けました。
これはシャーヒドの演技力が生きる映画。
ちょっと地味ですが見る価値はあります。
ヒットしなかったのは多分インドのコロナ禍の直後だったから、しみじみとした人情ものは需要があまりなかったからではないかと思われます。
良作。
実際の親子であるパンカジさんとシャーヒドの交流と、役柄の上での仲良し親子であるアルジュンとケータンの仲の良さをみていると映画の話とは別のところでなんかほのぼのとしてきて、反則かもですが、いい感じです。