平田一

エネミーオブUSAの平田一のレビュー・感想・評価

エネミーオブUSA(2009年製作の映画)
2.5
ジャンル的には「午後のロードショー」で流れていそうだし、冒頭の線路上でのアレが大ボケ炸裂で、その時点でこの映画の見方が分かった気がします。けどエシュロンの話には世界規模の監視システムを告発したスノーデンのことを思い出したので、あながちフィクションとも言えない怖さがありますね。

成り行きで行動する羽目になった主人公と元と現FBI捜査官のやり取りはジャンル映画の鉄則を押さえていたと思います。主人公に仕返しされる現FBI捜査官の狼狽と唖然としている元FBI捜査官はこの映画のカンフル剤で大事なシーンでしたねw

あと意外と黒幕っぽいマーティン・シーンの役柄が「バイアスを起動せよとは何だ?」って尋ねたり、

「何でそんなことを?」
「ウイルスの詰まったパンドラの箱を開けることにならんか?」

って部下にちゃんと質問しているところが好感高しです。何気にこういう素直な大人、お爺さんは歓迎です(実はかなりの名言メーカーなポジションのお方です)w

ただあまりにゆるいので、本編より時間を長く感じることがあったので、もうちょっと短くすれば良かったような気がします。終盤での人間として直面する葛藤を描いていたのが良かっただけに勿体無い限りです。

最後のエシュロンの判断は何気に今後の人類とA.I.の付き合い方を考えさせるところがあると思ったので良いですが…。
平田一

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