平田一

シティーハンターの平田一のレビュー・感想・評価

シティーハンター(2024年製作の映画)
3.9
すみずみまで溢れでていた「シティ・ハンター」への愛をちゃんと実写に結実させてた会心の一打です。冴羽獠にどんどん見えた鈴木亮平は勿論(ヤンニョムチキンと美人さんへのリアクション、獠だもん!)、香役の女優さんがマジで香だったこと。ハンマーの下りなんて「その手があったか!」だったし、屋上での熱演なんか、涙出ちゃうほどでした。

ガンアクションに関しても「ジョン・ウィック」シリーズ以降をしっかりと反映し、尚且つちゃんと「シティ・ハンター」らしくあったのが良くて、映画自体も本シリーズ第1話をベースにしつつ、しっかりと獠と香の「はじまりの話」にさせて、巧みにこれまでのエピソードやキャラへのオマージュを詰め込んで、けれどファンに絞っただけの映画にさせてないところ。橋爪功のじいちゃんなんて、竜神信男(竜神会の会長でアニメ1期の10話に登場)要素があって、妹探しの依頼人(アニメ1期第1話)に映画は捻りを加えてて、よく探せばもっともっと小ネタがたっぷり見つかりそう。

ボクが特に「シティ・ハンター」味を感じた瞬間は、本作に登場するコスプレイヤー・くるみです。望まぬ状況に巻き込まれ、一人必死に苦しんでたのを、獠と香と出会えたことで笑顔がどんどん増えていく。シティ・ハンターの鉄則たる「心が震えた時」に受ける依頼内容と合致だし、笑顔がどんどん戻る姿にこっちまで嬉しくなり、壇上での才能あるコスプレイヤーの面を、熱演した(ほぼ新人の)華村あすかさんが素晴らしかったです!
平田一

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