こぅ

追憶の女のこぅのレビュー・感想・評価

追憶の女(1942年製作の映画)
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ジョン・ヒューストン監督による、
【ビッチ・ドラマ】。


婚約者がいながら姉の旦那と駆け落ち。
しかも彼を◯◯に追い込み、実家に戻ると、今度は姉と付き合い始めていた元婚約者を取り戻そうと画策…。


・脚本
スピーディな冒頭から間も無く、婚約者がいながら姉の夫と密会してから家に帰る、スタンリー(ベティ・デイヴィス)。
このシークエンスで、本作が只ならぬ ドロドロドラマ だと予見出来る。
韓国ドラマや日本の昼ドラでありそうな泥々を82年前にアメリカが先駆けていた⁈
また、
観終わった結果論だが、終盤の人種差別を利用した サスペンス要素 に絡む親子をしっかり登場させているし、スタンリーの 哀れな末路 を予見出来るワードも見つかる。
本作が何処に向かうのか(本題)は、翌日のスタンリーの失踪事件から焦点が絞られると、俄然面白くなる。
また、そこから 派生 する姉、ロイ(オリヴィア・デ・ハヴィランド)達の動向も並行して対比として描かれ、その描写の丁寧さから姉妹役、ベティとオリヴィアのW主演なのか⁈と戸惑う(現に原題には姉妹的意味が含まれている)。
終盤のサスペンスの決め手となる、あるモノ(伏線)は、引っ張って土壇場で提示/見せた方が効果的だっただろう。
色々現代風に改変してもっとビッチビチにリメイクしても面白そうだが、今更感も。


・中々お目にかかれないスタンリーのビッチキャラ
兎に角、
自己中で都合良く、強気や弱気が変幻自在で、馬の合う叔父に金銭たかったり、利用したり、捨てた元婚約者を誘惑したり、ピンチになると泣きついたり、ある意味、プライドが無いのが厄介な女。
サラッと演じ切るのはベティ・デイヴィス(34)の面目躍如。


・主人公の配置/判明
見えてる表向きは、姉かな⁈いや、遅れて出てくるも作中の話題/行動では妹のインパクトのが上回る⤴︎
序盤から姉妹の2カップルが並行/対比するように描かれる。
本作は 異例⁈ で、結末を経て、どちらだったのか判明するのだ。
主役と主人公が違う⁈異例パターンとも捉えられるが、もしかしたら2人のライターの意見の相違で 変更した結果⁈ なのかもしれない。


ビンタレベル★★★★★
こぅ

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