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クイック&デッドのtakのレビュー・感想・評価

クイック&デッド(1995年製作の映画)
3.2
シャロン・ストーンがプロデューサー兼任、ニッポンのWOWOWも製作に名を連ねている90年代西部劇。

西部のとある町を支配するへロッドが主催する早撃ちトーナメント。町にやってきた女ガンマンのヘレン、鎖に繋がれた牧師コート、へロッドの息子キッドら腕に覚えのある面々が参加する。キャラもビジュアルも際立った面々が勢揃い。「エイリアン」のアンドロイド役で知られるランス・ヘンリクセンが小洒落た黒装束で登場したり、先住民ガンマンが「弾丸では死なない」と豪語したり、脱獄囚が囚人服のまま出てきたり。そんな面々に囲まれているから、シャロン・ストーンの美しさと、キッドを演ずる若きレオナルド・ディカプリオのイケメンぶりがさらに強調される。

マカロニウエスタンぽいとの感想が目立つ本作。復讐劇であることと、美醜のハッキリしたキャラクターづくりは確かにマカロニぽい。だがマカロニにありがちなバイオレンス描写は、流血よりも身体に空いた風穴という、ビジュアル的にもっとわかりやすい表現になっているのが面白い。風穴越しのショットがあったり、自分が撃たれたことを自分の影に穴が空いていることで気づく場面があったり。血しぶきが派手に飛びそうなものだが、そこは控えめ。

クライマックスには早撃ち決闘だけでなく、派手な爆破シーンも。炎の中から現れるヒロイン。そうくるよね、とわかっちゃいるけどカッコいい。ジーン・ハックマンの悪役ぶり、美少年だったレオレオは一見の価値あり。
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