真っ黒こげ太郎

ホワイト・トレイルの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ホワイト・トレイル(2006年製作の映画)
5.0
人里離れた巨大ダムで警備員の転落事故が発生。しかし、周囲は取締役の告発騒動で持ち切りになってたため、新聞の隅で小さな記事が載る程度にしか報道されず、新聞記者のバルドゥルもあまり気に留めなかった。
そんなある日、バルドゥルは転落事故の記事を読んだ母親から、転落事故で死んだ警備員が生き別れた父親であることを知らされる。
思いもよらぬ形での父との巡り合いに初めは混乱し戸惑うバルドゥルだったが、事件の真相を探るため、そして父がどんな人物だったかを知るために、息子であることを隠し巨大ダムに警備員として潜入捜査するのだった。


かなり珍しいアイスランド産のサスペンス映画、サスペンスと言っても話は分かりやすく、予備知識ナシに観ても問題ナシ。日本語吹き替えはなく字幕のみだが、それでも十分に理解できる。

テンポはやや遅めだが、急行のしっかりした展開で、序盤から観ていて引き込まれていった。
その後もしっかりサスペンスやミステリーがしっかりと展開されていく。
怪しい人物の多いダム内部に、ホラーを思わせる淡々とした演出、その中でミステリーを丁寧に盛り上げ、サスペンスやドラマをしっかりと演出。

全体的に寒々しい色合いのトーンだが、アイスランドの雄大な景色やそこに暮らす野生動物など、映像面でも見どころが多い。

またクライマックスではアクション映画的トーンになり、逃走シーンやチェイスシーンが展開される。アクション的見せ場は少ないが、程よい塩梅でサスペンスフルな展開をガッツリ盛り上げてくれた。(余談だが、クライマックスのBGMがすごくカッコいい。)

話も面白いし、見どころもしっかり盛り上がる。事件の裏にある人間関係が顕になる点や、様々な謎が点と線が繋がってゆく様も見ごたえがある。
最後の最後で明かされるとんでもない真実にもビックリ。

ただ、クライマックスで「世にも奇妙な物語」的な感じな部分が出てきたのは流石にどうかと思った、あれサスペンスやミステリーでやるのはどうなんだ。
あと最後のオチは、あれでいいのだろうか?w

とは言え、展開は面白いし、最初から最後まで飽きずに楽しめる。サスペンスだけではなく、ホラー、アクション、ドラマと様々な要素が楽しめて、95分の尺があっという間。

かなりマイナーだが、サスペンス映画の隠れた逸品。個人的には超オススメ。

なお今作はヒロインのヌードシーンがあるのだが、結構なオバちゃんなので、興奮できるかどうかは微妙だ。
まあその筋の人にはいいかもしれんが…(遠い目)