RIO

フェイトレス 〜運命ではなく〜のRIOのレビュー・感想・評価

5.0
ジュルカの瞳の色が美しい

明日 召集される父親のために祈るシーンが絵画です
硝子窓の向こうの世界にいる少女 緑の瓶が並ぶ

配管から滴り落ちる水滴
滑車の中に吹き込む綿のような雪

囚人となってしまった青年達が
建物の前で座って話してる
時が止まっているようです
一人一人の心の動きを肌で読む感じ
余韻を残していく
出てくる人が皆が良いです 情感があって
好きになってしまいます

必ず戻ると誓った故郷が聖地と化す
故郷に灯りがともる頃だと思いを馳せる
そこは遠く離れてる 涙

喉を渇かせて死ぬのは誰?
亡くなった人達への哀悼のために
詩のように作られている 胸が熱くなる
泣けて仕方なかった

Ennio Morriconeの音楽が本当に素晴らしい
「Return to Life」「Fateless Ⅱ」

ダニエル・クレイグの言葉も切ないけど
ジュルカの透徹した言葉に圧倒される
実際に行った人間の言葉の作用はとんでもないです
悲しみの果てに辛いはずの体験を昇華させているみたい
収容所でジュルカに流れていた時間を僅かでも運ばれてくるような抒情的な素晴らしい映画だった

教えてくれたmhさんありがとう‼
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