こぅ

ハウス・バイ・ザ・リバーのこぅのレビュー・感想・評価

ハウス・バイ・ザ・リバー(1950年製作の映画)
4.2
'20/48

フリッツ・ラング監督による、日本未公開、
隠れた【隠蔽サスペンス】の佳作。

脚本は、傑作【らせん階段】【無謀な瞬間】の
メル・ディネリ。納得。

小説家のスティーブン(ルイス・ヘイワード)は、妻の留守中にメイド、エミリーを誘惑し、誤って殺してしまう。彼は目撃者を巻き込み2人で死体を…。

OPタイトルバックから 不穏な川 が映し出される。

タイトル通りの 川沿いの家 のロケーションが、
ムードたっぷりだ。

可愛いメイド、エミリーが登場し、去る後姿を目で
追うスティーブンの厭らしい目。
スティーブンと入浴中のエミリーの切り返し、
何かが起こりそうな予兆にワクワクする。
風呂上がり、暗い部屋から出てくるエミリーの人影
、階段を降りてくる生足だけの描写、陰影の
光加減が生む絶妙の【色気】。
事件直後の展開も劇伴が盛り上げ、息を飲むスリル
、外から中を覗く目と、隠れるスティーブンの
切り返しが生む【極上スリル】。

脚本は、後半少し焦点がズレたような気がしたが、
◯と◯◯の関係の書き込みが希薄だったせいかも
知れない。

出木杉の◯、不出来の◯、最後には正義が勝つ。

本作のフリッツは、夜、或いは暗い屋敷内の撮影が
多く、ホラー的不気味な演出も強く印象を残す。

人間は、隠し事や嘘をつけば、必ずミスや動揺し、
イライラや八つ当たりもする=不審。


ラストは、逃げ出す◯〜【ホラー的演出】(途中も
あった)が、炸裂する。
こぅ

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