DVDを手放して以来、まさかのヘア無修正版成人指定Blu-rayを購入し、久々の鑑賞。
画質も良くなり、「あの頃」のトーンも相俟って70年代B級カルト映画気分を堪能出来た。
主演のクリスチーナ リンドバーグ嬢、お芝居はあまり巧くない。そこにセリフを喋らせていたら...この作品はここまで残っていなかったのではないか。
声を失い、心身の自由と自尊心を失い、クスリ漬けにされ売春婦として囲われた主人公の「無表情」と「無声」が、観る者の感情を膨らませる。これなら見た目は童顔身体は豊満な彼女でイケる。監督の計算もそこにあったのかも知れない。
復讐の標的たちのとことん下衆でいやらしい設定も、後半のカタルシスに分かりやすく貢献している。
クライマックスで展開する復讐シーンに多用されるスローモーション描写も、ギリギリのラインで笑いに転ばないバランスは見事。
テレ東が、東京12チャンネルと呼ばれていた頃の昼下がりの洋画劇場(現・午後ロー)の雰囲気が似合う。チープでありがちだけど、何故か惹きつけられる「拾い物な映画」
。
何故かまた観返したくなる、愛おしい映画。