真っ黒こげ太郎

血の祝祭日の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

血の祝祭日(1963年製作の映画)
4.2
※今回のレビューはかなりめんどくさい自分語りが長々と書かれているのでそういうのが嫌な人はスルーするが吉です。

こんばんは、皆さん如何お過ごしでしょうか。

突然ですが俺、最近スプラッター映画にハマってるんですよね。
まぁ、最近のレビュー観たら分かるかもしれませんが、最近は以前にも増してこの手の映画が観たい欲が出てきて。
まぁ以前からちょこちょこ観てはいたんですが、「ヒルズ・ハブ・アイズ」辺りを観た時からスプラッターホラーが観たい欲が強まっていったのだ。
(アジャさんの新作が近所で劇場公開されるのが決まったのも大きいかもしれないけど。)

気が付けば、自分の中でアクション映画の”筋肉”や”火薬”と同じくらい、ホラー映画において”血しぶき””人体破壊”が大事な事に気づいたのだ。

昔はテレビでやってたゾンビホラーかなんかのシーンでビビっていたのを覚えてるんですが、今では生きたまま人が喰われ、切り株にされる映画を飯食いながら観れるようになったんだから人間、変わるもんですな。w

そんな中、映画界に初めてグロを持ち込んだハーシェル・ゴードン・ルイスさんの名が目に留まりました。
これは観ねば!!!!と言う訳で、今後はルイスさんの映画を幾つか観ていきたいと思っています。
「こないだからずっとグロばっかやないか!!!」「もう血糊はええよ!!!」と言う方もいらっしゃるかもしれませんが、何とぞお付き合いくださいますようお願い申し上げます。

それでは、初のルイスさんのゴア映画のレビュー始まります。

…って何で俺こんな畏まった文章を書いてんだろう。w



「代わりにハンバーガーを用意しなきゃ!」
まだパーティ続けたいのかよアンタら!w

「礼を言うよ、この町のゴミを片付けてくれて。」
それ、警察の言う台詞じゃねぇよ…w



町を賑わす、女性を狙ったバラバラ猟奇殺人事件。
相手をバラバラにして、体の一部を持ち去る謎の殺人鬼。
決死の捜査もも虚しく証拠は見つからず、ますます増えてゆく被害に警察は頭を悩ませていた。

一方、街角でひっそりと経営しているラムゼスのエスニック料理販売店ではとある主婦が娘のパーティーの為に珍しい料理を注文してきた。
店主のラムゼスは素晴らしいエジプト料理をお届けすると約束したのだった。

その後ラムゼスは、怪しい部屋で謎の儀式を行っていた。
殺人鬼の正体は、暗黒の女神・イシュタルを復活させる「血の晩餐」を行うために女性の体の一部を集めていたラムゼスだったのだ!!!



狂気の儀式の為に殺戮を繰り広げる料理屋の狂気を描いた、スプラッターホラー。
映画の世界で、初めて鮮血や人体破壊の描写を取り入れた、世界初のスプラッター映画。

そんなスプラッター映画の記念すべき最初の作品は、邪悪な教徒に取り付かれた殺人鬼を描くスラッシャー物!
オカルトや食人、サスペンスや拷問等の要素もあり、本作が様々なホラー映画の始祖になった事が伺える。

お話はある料理屋の凶行とその事件を追う刑事を描く。
ただ、70分という尺の短さの割には結構話はスロー気味。
思いっきり工夫無く襲撃してるのに警察が全く証拠を掴めなかったり、思いっきり怪しい儀式を真に受けてノリノリで引き受けちゃったりと、お話も突っ込み所は満載。
(後半、料理屋がテンパっているのは笑えたけどwww)

肝心のグロ描写は、眼球刺しや舌抜き、内臓抉りなど種類はかなり豊富だけど、全体的には結構チープ。
口から血とゼリー状の物体を吐き出したりと、かなり頑張ってはいるけど、偽物感漂う血糊とかやはりどこか作り物感を感じる。
(よく見ると死体役の人も動いている!w)
まぁ今までやってなかった事を初めてやってるんだし、最初は皆そんなもんだよね。

しかしまぁチープでアレな所は多いが、本作の時点で様々なスプラッター物の原点が伺える点は凄い。

人知れず殺戮を繰り返す殺人鬼。
目つきからしてマトモじゃない殺人鬼の狂った形相。(スゲェ目力。w)
乳繰り合う男女が殺人鬼に襲われる。(本作の場合、男性は助かったが。)
怪しいカルト儀式に取り付かれ実行に移す狂信者。
人肉を料理し振る舞う料理人。

こうして見ると、後のホラー映画のルーツになったところも多く、何と言うか、観ていて嬉しくなる!!!w
ラストの刑事二人の台詞もそれを暗示しているようだ。

「女神を崇拝する奴がまだいるかもな。」

「異常な殺しを犯してでも―――」

「女神を蘇らせようというおかしな連中が。」

実際、この後も様々なスラッシャーやスプラッター映画がメジャー、マイナー問わず生まれていると考えると深い台詞だ。

映像もチープながら、63年ゆえのクラシックホラーな雰囲気はかなり良いし、手作り感溢れる血糊と内臓も不気味さやクラシックな雰囲気作りに一役買っているような気がする。(気がするんかい!w)


まぁ最初故荒は多いが、スプラッター作品の始祖として十分に見る価値はあるだろう。
今後の血みどろスプラッター映画の未来を元祖の予測させてくれる、グロ映画の元祖の名に恥じぬ秀作です。

さーて、今後もH.G.ルイスさんのスプラッター作品をチェックしまくるぞー!!!!!
楽しみやー!!!!