ラース・フォン・トリアーの「ヨーロッパ三部作」の二作目。フォン・トリアーやウド・キアーが本人役で出演している。
『エレメント・オブ・クライム』よりもっとゴリゴリの実験映画。一応筋はあるものの、かなり難解な作品になっている。
映画内映画、そして現実でも伝染病が広まってきているという設定で、虚実ないまぜになったストーリーは難しすぎる。フォン・トリアー節全開という感じ。『エレメント・オブ・クライム』よりだいぶ好き勝手にやってんなという作品。
全編白黒、画面に常に「EPIDEMIC」という文字が表示されるなど挑戦的な作品。
正直あまりに難解で入り込めなかったが、これはこれで。フォン・トリアーのやりたかったことが分かる…か?分かっていないかもしれないが、エキセントリックな映像を愛でる映画としてはいい。
おもしろくはない。けっこう退屈してしまったのは事実だが、まだ荒々しいフォン・トリアーの語り口が新鮮ではあった。フォン・トリアーの作家性を知っていないと単に「訳分からない映画」で終わってしまいそう。好きではないが「らしいな」という作品になっていた。