花とみつばち

くちづけの花とみつばちのレビュー・感想・評価

くちづけ(1957年製作の映画)
4.5
共演をきっかけに実生活でも夫婦だった、川口浩と野添ひとみ。お互いに若く亡くなられているのが悲しい。
その二人が共演した素晴らしい作品。

お互い若くはつらつとした欽一と章子。
親の悩みを抱える二人が始めて出逢ったのは拘置所。章子のお金を立て替えたのをきっかけに遊びに出掛ける。まず競輪場であてたお金で海へ。章子の水着を選んではしゃぐ二人が可愛い。ローラースケートやこの当時の若者の遊び方が分かり興味深い。二人で食べた食堂はカレーライスかな?その時ナフキンで連絡先を交換する。欽一の方は公衆電話の電話帳にそのナフキンを忘れてしまう。お互い連絡したい時に安易に連絡が取れない時代が懐かしくいとおしい。
川口浩って実際にピアノが弾けたのかな…この映画の切ないテーマ曲を弾き、野添ひとみが歌うシーンが大好き。

やはり章子は女の子。欽一の気持ちが知りたく、好きかどうか確認したがるが欽一は面倒くさがる。だけどラストの告白とくちづけがムードがあり余韻が残る。
カラー作品だったら文句無しの傑作。
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