二兵

よみがえるブルース/トゥー・レイト・ブルースの二兵のレビュー・感想・評価

3.5
ジョン・カサヴェテスの初期レア作品。特集上映にて鑑賞。

インディーズで燻り続けるジャズバンドマンの葛藤を描いた、一見よくある青春映画である。
だが、ホモソーシャルな構図を撮りながらも、彼らに寄り添うのでなく、野球の場面に代表されるように、寧ろその愚かさ、滑稽さを描写している(いとうせいこう氏曰く『男のやだみ』)のが、流石カサヴェテスというべきか。

後の作品に比べると、その作風は発揮されてないが、片鱗というか、カサヴェテス感?のある、ヘンなカットは多い。ラスト、オタサーの姫の如く、笑顔のバンドメンバーたちに囲まれるステラ・スティーヴンス(しかも泣き腫らしている)という構図に、良い意味で気持ち悪さを感じた。
二兵

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