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もののけ姫のchihakenのネタバレレビュー・内容・結末

もののけ姫(1997年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

【作品概要】
1997年に公開されたアニメ映画です。監督は宮崎駿さんです。
スタジオジブリ制作の長編映画の第9作品目となります。宮崎駿さんが監督、脚本、原作を担当しました。長年にわたり構想された作品となっており、宮崎駿さんにとっても思いが強い作品です。興行収入は201億8000万円を突破しており、当時の日本歴代興行収入ランキングの1位になった作品です。

【感想】
少し怖い要素もありつつ、非常にメッセージ性の強い作品だと思います。また幻想的な世界観は宮崎駿さんワールドを感じさせました。主題歌のもののけ姫も非常に印象的で、米良さんの声は今でも脳裏で響いています。気になった方はぜひご覧ください。

【あらすじ】
東と北の間にあると言われるエミシの村に住む少年アシタカは、村を襲ったタタリ神と呼ばれる化け物を退治した際、右腕に死の呪いを受けてしまう。その正体は、何者かに鉛のつぶてを撃ち込まれ、人への憎しみからタタリ神と化した巨大な猪神であった。アシタカは呪いの為村を追われ、呪いを絶つ為にも猪神が来た西の地へと旅立つ。アシタカは旅の道中、乱妨取りに奔る地侍との戦いや謎の男ジコ坊との出会いを経て、古い神が棲むという"シシ神の森"に向かう。谷川の岸に辿り着くと、そこには谷に落ち川に流され、気絶している男達がいた。彼らを岸に助け上げ対岸を見ると、そこには傷ついた山犬と1人の少女の姿があった。山犬と少女はアシタカをにらみつけ、その場を去っていく。
その後アシタカ達は、森の端でコダマに会う。案内されるように森の中を進み、奥の池の岸に着くと、そこには金色に光る鹿のような生き物の姿があった。その姿を見た瞬間、アシタカの腕のあざが激しく反応する。シシ神の森を抜けて男達の村に着くと、そこは「タタラ場」と呼ばれる、鉄を作る村であった。その地を治めるエボシは「石火矢」と呼ばれる火砲を村人に作らせており、それを使って森に棲む「もののけ」や、村の鉄を狙う地侍達から村を守っていた。彼らは鉄を作る為に自然を破壊しているという自覚はあったが、シシ神やもののけ達を敬っている訳ではなかった。アシタカはそこで村人達の話を聞くにつれ、彼らにとってエボシという存在は、生きる希望を与えてくれるものである事を知る。そして同時に、自分に呪いを与えた猪神に鉛のつぶてを撃ち込んだのも実はエボシである、という事実を知る事になる。その夜、エボシの命を「もののけ姫」が狙いに来る。その正体はアシタカが川岸で会った、山犬に育てられた人間の娘、サンであった。アシタカは窮地に陥ったサンを救うが、同時に瀕死の重傷を負ってしまう。アシタカは倒れながら「生きろ」とサンに語りかけるも、人を憎むサンは聞く耳を持たず、アシタカを殺そうとする。しかしその時、サンはアシタカから「そなたは美しい」と言われて動揺し、思い留まる。その後サンは、アシタカを生と死を司るシシ神のいる池に連れて行く。シシ神がアシタカの傷を癒すのを見た彼女は、アシタカを生かす事に決め、介抱する。アシタカは次第に心を開いていくサンの姿を見て、森と人が争わずに済む道は無いのか、と思い悩むようになる。その頃タタラ場には、エボシにシシ神殺しをさせようとする怪しげな装束の男達が集結していた。彼らを率いるのはジコ坊である。男達は天朝よりシシ神殺しを許可され、不老不死の力があると噂されるシシ神の首を狙っていた。エボシ達もまた、森を切り開くのをもののけ達に邪魔されたくなかった為、協力を約束したのである。タタラ場を出発したエボシ達は、人間との最終決戦を行おうとする猪神の大群と大戦争を始める。ところが、エボシが留守にしたタタラ場は、鉄を狙っている侍の集団に襲われてしまう。日が暮れる中、森の中でアシタカはシシ神の池に向かうエボシに会い、神殺しを止めて侍に襲われている村に帰るよう伝える。彼女と別れたアシタカはサンを探しに森の奥へ行くが、エボシは構わず池に向かうのであった。池で月光を浴び、夜の姿に変わろうとするシシ神を見つけたエボシは、気絶したサンを抱えたアシタカが止めるのも構わず、遂にその首を取る。するとシシ神の体から不気味な体液が大量に飛び散り、それに触れた者達は死に、木は枯れてしまう。やがて体液は津波のような勢いで山を埋め尽くし、森は枯れ果てて、タタラ場も壊滅してしまうのであった。目覚めたサンは、森を見て森が死んだと絶望し、人間に対する憎しみを爆発させる。しかし、アシタカはまだ望みはあるとサンを説得し、二人は協力して、シシ神の首を持って逃げようとするジコ坊を押し留め、首をシシ神に返す。シシ神は首を取り戻したが、朝日を浴びると同時に地に倒れて消える。その瞬間に風が吹き、枯れ果てた山には僅かながら緑が戻り、アシタカの腕の呪いも消えた。アシタカのプロポーズに対し、サンは「アシタカは好きだが、人間を許す事は出来ない」と答える。アシタカは「それでもいい、サンは森で私はタタラ場で暮らそう、共に生きよう」と語る。エボシもタタラ場の村人達に、「新たに良い村を作ろう」と語りかけるのであった。

【出演者】
・アシタカ(声:松田洋治)
・サン(声:石田ゆり子)
・エボシ御前(声:田中裕子)
・ジコ坊(声:小林薫)
・甲六(声:西村雅彦)
・ゴンザ(声:上條恒彦)
・山犬(声:渡辺哲)
・モロの君(声:美輪明宏)
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