主人公橘真一(高倉健)が網走刑務所を出所し函館から本州青森に移動してくる間の出来事を描く本シリーズ第二作。
網走を出て早くも橘が青函連絡船内でトラブルに巻き込まれるというストーリー。
一作目と基本的なトーンを変更するではなく、観客の健さんに対する期待を裏切るでもなく。
場所を変えてその土地々々にある特徴を上手い具合いに取り込んで作られた作品。
網走番外地シリーズの頃の健さんの魅力は何でしょう。
仁義をキチンとわきまえたアウトロー。
自分から悪事に積極的に手を染めることは決して無く、周りに引き摺られて仕方なくそうなってしまうのですが、それを自分自身の人生の問題としていつも受け入れて、しかも周囲の困っている人達の苦悩も一緒に引き受けて対応していく懐の深さが最大の魅力です。
都度起きる難題を「お兄さん、仁義を欠いちゃいけないよ」とあのカッと見開いた目と短髪で不器用だが格好よく解決していきます。