「私行きます！どこまでも逢いに」
銀映撮影所と共に行きた女優・藤原千代子の時をかける物語。
千代子の半生を彼女の出演作に題材をとりながら描く。
半分は千代子の人生に起こったこと、残りの半分は幻想なのだが、その境界線を巧みにぼかし、シームレスに繋いでいく物語展開にただただ唸るばかり。
途中、出演作を絵巻物のように横断するモーメントには「なるほど、そういう描き方があるか」といい意味で呆気にとられてしまった。
今敏、とてつもない才能を秘めた人物であることがこの作品だけで充分納得できる。
若くして亡くなったことがあまりにも口惜しい。
