けーな

ヴィクトリア女王 世紀の愛のけーなのレビュー・感想・評価

3.6
19世紀に即位したイギリスのヴィクトリア女王の半生を描いた伝記映画。 

原題は、「The young Victoria」で、結婚前後の若い頃の話。

邦題では、「世紀の愛」と言っているが、女王のラブロマンスを描くというより、どちらかと言うと、彼女が女王となる前後の権力争いや政治面を主に描いた映画だった。

とにかく、権力争いが恐ろしい世界で、実の母親と言っても、心を許し切れないし、例えば、学校へ行ってもいないから、友達もいないのだということを知って、結婚する前のヴィクトリアの孤独感は、想像を絶するものだっただろうと強く感じた。

夫のアルバート公との出会いや、困難を乗り越えて夫婦の絆が強くなった様子、二人三脚で国政を執り行うことになった経緯をこの映画で知って、2人の夫婦愛に胸が熱くなった。

「ヴィクトリア女王最期の秘密」という映画では、晩年のヴィクトリア女王の様子を観たが、今作では、若い頃を知ることができて、良かった。

何より、キャストが豪華だった。ヴィクトリア女王を演じたエミリー・ブラントも巧かったし、アルバート公を演じたルパート・フレンドも、とても良かった。ルパート・フレンドは、「プライドと偏見」で、女心を捉えるのが上手なイケメン、ウィッカムを演じていた人だ。メルバーン首相役のポール・ベタニーや、コンロイ卿役のマーク・ストロングも良かった。

ヴィクトリアの母親役の女優さんをどこかで見た顔だと思ったら、ハリポタで、ゴシップネタを書く新聞記者のリータ・スキーターを演じていた人だった。

階段では、大人に手を引いてもらわないと上り降りしてはいけないという、母親が決めた決まりにも、びっくり。

愛犬が可愛いかった。
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