カブトムシ！
ものすごい面白いです！
黒沢清のVシネマビデオ作品ですが、この後に『CURE』や『蛇の道』、『蜘蛛の瞳』と続くのでこの頃の黒沢清は絶好調だったのが分かる。
銃を持てない刑事の安城は、子供の頃に一家を殺した殺し屋集団を発見する。狙われた安城は妻を殺され、復讐を誓うのだった。
廃墟にヤバい人たち、突然始まる銃撃戦と静寂の暴力。それは観ているこちらもヒヤッとする。
ゴダールのような固定カメラでの長回し。そこでも暴力の残虐さは増すのでものすごい効果的に使われている。
ストーリーは分かりやすく、でも黒沢清にしかできない演出でやってしまうから唯一無二の作品が完成する。
小日向文世が良い役だが、六平直政のヤバいやつ感が素晴らしい！
哀川翔との銃撃バトル。最後の殺し合いもカッコいい。
『蛇の道』とプロットが似てるなと思ったら高橋洋が脚本だった。杖をついた女性も出てくるし。
はっきり言って『ダイハード』の銃を持てなかった黒人警官の物語ですね！
