【第58回アカデミー賞 外国語映画賞受賞】
アルゼンチンのルイス・プエンソ監督作品。カンヌ映画祭では主演のノルマ・アレアンドロが女優賞を受賞、アカデミー外国語映画賞も受賞した。
雰囲気はとてもいい。スペイン内戦が終わったころの政治状況の緊迫感を背景とし、養子としてもらった娘の両親を探っていく。
内戦を経て行方不明になった政治犯やその家族、ブルジョワ側である教師アリシア、反対の立場の者から闇を描いていく。
演出はとてもよく、アリシアが直面する問題を手際よく描いている。
ただ、ラストが消化不良。面白くなるのはそこからだと思うのになぜそこで終わってしまったのか。結局アリシアのエゴじゃん。娘を映して終わるのもなんだかなぁという感じ。
映画としてはかなりよくできているが、モヤモヤが残るラストが残念。良作ではあるけど、外国語映画賞を総ナメにするほどかというと疑問。