小津安二郎の初期の作品。残念ながらフィルムの消失により、元々70分あるものでしたが、断片的に繋げた11分のものしか残っていない模様。現代にも通じそうなタイトルであり、中々面白かったのでフィルムの消失が悔やまれるところ。現在、大学への進学率は50%前後とされますが、この当時のそれは恐らく5%程度だったと思われます。驚くことに、その中で30%程しか就職できていなかったそうですから社会問題であります。ちょうど昭和恐慌などが発生していて、世界的に不景気な時期であったため、そのあたりの社会不安を表した作品であったと思います。いつかフィルムが見つかることを祈りたいです。