ひでG

運命の饗宴のひでGのレビュー・感想・評価

運命の饗宴(1942年製作の映画)
4.2
中学生の頃、TBSラジオで毎週月曜(確か)の夜に、淀川長治さんの番組があり、
毎回欠かさず聴いていた。

あれから、半世紀、映画への想いさらに高まっている。
ずっと映画青年でいられていることを嬉しく思っています。
淀川先生、映画って一生ものですね!!

さて、そのラジオの中で、淀川さんが
この映画について語っていたことを鮮明に覚えている。

淀川さんは、ほとんどの映画をネタバレ無視で熱く語る😅

だから、初めて観る本作もオチまで知ってしまった😅

当時から、「面白いお話やなあ〰」て
いつか、この話を元に、簡単な劇の台本書きたいな、なんて思ったこともあった。

シャルル・ボワイエ演じる人気舞台俳優が夜会服を注文する。

それを着て、舞台がはねてから一目散に女性のもとに馳せ参じる。

さて、そこで最初の出来事が起きる。

この映画は、5話のオムニバスになっているが、夜会服が周り回って、それぞれのお話を繋いでいく。

一つの物がお話を繋げていくというアイデアは、今であっても、なかなか斬新だ。

お涙頂戴が好きで、たくさん出演者を並べたがる日本のメジャーが使ってもいいんじやないかな。今でも充分通じます。

でも、この映画は、単に服のエピソードを繋げているという簡単な代物ではない。

一つ一つのエピソードが実に良くできて、
それぞれで見応えがある。

しかも、全てテイストが違うので、飽きない!

さらに、回っていく間に、服は古くなっていくんだけど、
それにまつわる人々のお話は、徐々に優しく、ヒューマンに溢れてくる。

そして、ラストは、まあ見事な結末!
忘れていたけど、そー来たか!

脚本のお手本みたいな、まあ〜見事と
いう言葉以外ない完璧なエンディング!
サイコーのオチの付け方だ!

上質の最上質なコース料理をゆっくり堪能した気分です。

役者さんもみんな品があっていいね〰

淀川長治さんのネタバレ無視のお喋りも懐かしいです😃

Amazonで観れます。絶対にオススメします!
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