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プリンス/パープル・レインのvenom9のレビュー・感想・評価

3.8
プリンスがこの日本でも社会現象だった時代を象徴する作品。
あの頃のプリンス(の日本でのブーム)は凄かったですよ。故 今野雄二氏が地上波の方々で彼の凄さを語り、宇崎竜童が番組で「ふざけた芸名だな」と放言し、近藤マッチさえもが「Purple Rain」をフェイバリットアルバムだと紹介していました。我らがカルトヒーローたるプリンスが、ですよ。
回顧はそれくらいにして、本作の純粋な映画としての評価は3.0 前後です。親愛なる殿下の記念碑的作品なので、正直いうと採点不能です。
フォーマットは至極シンプルですね。ミネアポリスの人気アーティストが恋をして、ライバルが出現し落ち目になって、家族問題に対峙し、再起する、という感じ。王道です。
プリンスは職業俳優ではないので細かい芝居の質を期待するのは無理筋です。でも健闘していたと思います。モリス・デイは成金趣味のライバル及びヴィランとしてちゃんと機能していたし、アポロニアはキュートでした。
この頃の(いや、生涯か)プリンスの外観は美醜を超えたインパクトがあって、気持ち悪いという世論もありましたが、髪型といい宮廷風ファッションといい、突き抜けてますよ。キュートです。小柄な彼なので、本物を乗りこなすのは物理的に厳しくって、Harley-Davidson風の日本製バイクにまたがっていました。健気な感じがして好きです。実はテレキャスターなども通常モデルより一回り小さいんですよね。
劇中、水辺にしゃがみ込んで何をか想う彼の姿が忘れられません。
アポロニアとぎこちなくキスをするシャイな彼の姿が、忘れられません。
(レンタルビデオや配信で何度か鑑賞)
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