都会の女と妻の、二つの相反する光と影のコントラストが明快明瞭。
妻を溺死させようとするシーンの男の表情と、教会で夫婦の絆を再認識した時の表情が、とても印象的。あと、キャバレーをちょっと彷彿とさせる2…
月夜の晩に、男は都会から来た女に恐ろしい提案をされる。すでに女のために農場のもの全てを失っていたが、女には男の妻が邪魔だった。
翌日、男は妻に旅行に行こうと持ちかけ舟を出す。どこからともなく鐘の音が…
映画の全てがここにあると言っても過言ではない。
美しくも怖い前半、コミカルで華やかな中盤、スペクタクルで感動的な後半。そこにドイツ表現派らしい独特の映像表現が加わって、重厚な不思議な魅力をもつ作品に…
サイレント映画の涙のクローズアップは何故ここまで感動的なのか。3部構成のうち1部で村中から見下されていたThe Manが最後に受ける何者かもよくわからないオバちゃんによる無事の知らせを包む涙のクロー…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
ドイツで活躍していたサイレント期の名匠F・W・ムルナウ監督がハリウッドに渡って最初の作品。
第一回アカデミー芸術作品賞を受賞。
フランソワ・トリュフォーをして「映画史上最も美しい作品」と言わしめた…
先日観た『悪の法則』とは対極に位置するような作品。妻子持ちの田舎男が都会女にたぶらかされるが、妻との愛を取り戻すという寓話的な物語。
モノクロサイレントながらディゾルブなどを多用し、前衛的な映像に仕…
このレビューはネタバレを含みます
オーディトリウム渋谷にて。
ずっと観たいと思っていた作品です。実際観てみると、ドンピシャにハマりはしなかったのですが、興味深くはありました。
妻を殺すための旅が、主人公の回心によって「二度目の新婚旅…
愛人の提案発言が文字として出てきたとき、ギョッとして鳥肌が経ってしまいました。音声としてセリフを聞くよりも、文字の方が圧倒的に効果があると感じました。サイレントにしかない強みを知ることができた作品で…
>>続きを読む