レイチェル

魂のジュリエッタのレイチェルのレビュー・感想・評価

魂のジュリエッタ(1964年製作の映画)
4.0
フェリーニの妻ジュリエッタ・マシーナが役名もジュリエッタのまま、夫を愛し過ぎて壊れていく敬虔なキリスト教徒で真面目な妻。孤独になる事が不安という中年女性(共感)の心の闇が妄想になり現実との境目が曖昧。

そのせいか場面転換がいきなりなのね。急に変わるから最初はわかりにくい。

結婚15年。大好きな夫に浮気疑惑。よせばいいのにジュリエッタは探偵を雇い、疑惑が確信になってしまう…

浮気相手と旅行に出かける夫を素知らぬフリで送り出す妻…流石に我慢の限界だと思うけど。つらすぎる。泣いて良いのに。

彼女の妄想のベースは失恋が原因で自殺した友人。あとは快楽に溺れて暮らしている隣人。隣人宅がすごい。秘密満載。

フェリーニ監督とジュリエッタ・マシーナは私が知る限り生涯の伴侶はお互いのみ。素敵な夫婦が描いた男と女の本質的な違いに切なくなった。
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