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挽歌のyusukepacinoのレビュー・感想・評価

挽歌(1957年製作の映画)
3.7
皆様明けましておめでとうございます。
今年も細々と活動して参りますのでどうぞよろしくお願い致します。

あまりにも強烈なメロドラマ。五所平之助監督による色気ある森雅之、高峰三枝子夫婦の長年連れ添った上での倦怠感。所謂不倫もの。両者共に別の男女に想いを寄せ誰もが幸せにならない道に進んで行く。
釧路のロケーションがモノクロながら映えまくっていてこの作品に彩りを加える。
手に障害を持った女性がふと見かけた男性に一目惚れしたことから破滅に向かっていく。
男性には妻子がいるがもう冷め切っている雰囲気で妻も不倫をしていた。
その夫婦に近づく久我美子。自分にはないものを得ているような感覚に陥ったのか或いは憧れからか。森雅之を狙っているが高峰三枝子も狙っている。この靄のかかった曖昧さにガーリーではない久我美子がピッタリだった。
この時代にしては鮮烈な作品に感じた。
またいつか細部まで意識して鑑賞したい。

脚本に名を連ねる由起しげ子によるところも多分にあるのだろうか。
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