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シャインのyunのネタバレレビュー・内容・結末

シャイン(1996年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

一人の天才ピアニストの苦しくも美しい半生を描いた作品。
前半は、重苦しい父子関係に焦点が当てられている。生きるのに苦労してきた父親は、貧しいながらも我が城のような家庭を築き、家族を愛情にも見える束縛で支配していた。自分が出来なかったことを息子にやってほしい気持ちがある反面、妬ましさもあり、手塩にかけて育てた息子を手放す事ができない。しかし、成長した息子は、その支配から逃れ、ピアニストへの道を歩む。

生い立ちのせいか、彼自身の特性のせいか、精神疾患を患い、ピアノから離れた生活をしていた主人公。再びピアノを取り戻した彼は、もう水を得た魚のよう。
レストランで突然演奏し、その場にいた人達を魅了するシーンがとても好き。何度も見返したいほど。子どものように純粋で、愛嬌がある主人公。ようやく本当に愛し合う事ができる伴侶を見つけ、ピアニストとしてもソロコンサートで成功を収める。

人一倍の苦しみも幸せも得られたのは、彼だったからこそ。報われた主人公を見て、涙。
人生は、開けてみないと分からないチョコレート箱のよう。という違う映画のフレーズが頭によぎった。
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