かおり

泥の河のかおりのレビュー・感想・評価

泥の河(1981年製作の映画)
4.0
大阪の水上船で生活する貧困家庭の子どもと、その近所に住む一般家庭の子どもの交流を描いた作品。

『もはや戦後では無い』という言葉が新聞で取り沙汰されたりしている戦後10年目の日本で、
住む家もなく船の中に取り残されてただ流れて生きていくしかない人間がいる。

子供には何の罪もないのに、食事を出されて申し訳無さそうにうつむいている姿が胸に突き刺さる。
当然辛い内容ではあるのだが、人情ある主人と妻、無垢な子どもの存在が温かく、しみじみと良い映画だった。

ずっと観たかった映画。まさかHuluにあるなんて!
川とか水を映像記号的に取り入れている映画がやっぱり好きだなーと再確認した。
かおり

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