ゆず塩

赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道のゆず塩のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

【感想】
赤毛のアンの1話~6話を再編集したアニメ。基本的にはそのまま繋げただけで新作カットなどはなし。『赤毛のアン』の1話~6話の内容は覚えているけれど細かい点は覚えていないので、新鮮な気持ちで見ることが出来た。

TV版や海外ドラマ『アンという名の少女』と比べたくなっちゃう。
TV版と比べるとスムーズに話がつながるので、見やすく感じた。TV版の切れ目も残ってるけれど。まぁ、いいのでは。劇場版の続きは無いので、『赤毛のアン』TVアニメ版の入り口としていいと思います。

海外ドラマの『アンという名の少女』と比べると、テンポがやはり遅い。分かっていたことだけど。でも、このテンポだからできる演出もあるね。
マリラとアンが、スペンサー夫人の家に行く道中、途中でアンが馬車を降りて拗ねるしまうシーンがあるのだけど、そこの演出が独特だと思いました。
拗ねてるアンは、泣いたりするわけでもなくうずくまっているだけ。一方のマリラは、アンが戻ってくるのをじっと待っている。というのもアンが拗ねたのはマリラの発言が原因だからだ。マリラは、自分の失言を認めアンを責めたりはしない。無言でアンを待つ。
この、無言の間。この間があるから、観ている側も二人が何を考えているのかわかるという。喋らせたりしないことで、感情を伝えるこの演出が……やっぱり好き!
この演出は、速いテンポのドラマ版にはあまりない気がする。
アニメ版はドラマ版と比べて出来事としても、大したことは起こらない(ドラマ版が大げさともいえる)。だけど、それで十分おもしろい。アンとマリラ、マシューの感情を一緒に感じているのが面白い作品なのだと改めて思いました。
ゆず塩

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