フィルムノワール作品には多いと思うが本作も劇中に流れるジャズが効いていて雰囲気を作っている。ハリー・ベラフォンテの美声もバッチリ聴けて嬉しい。
老人(エド・ベグリー)に誘われて銀行強盗に加わった過去にワケありの男二人。この二人が白人(ロバート・ライアン)と黒人(ハリー・ベラフォンテ)で互いに歪みあったまま大仕事に臨む。フィルムノワールの世界に人種差別問題を入れて来ているというより物語の色合いとして使われている感じでそれ程問題意識は強調されてはいない。
この辺りを掘り下げていたら面白さがもっと上がっていたように思う。
ラストはワイズ監督自身の『ヒンデンブルグ』(1975)に繋がるようなぶっ飛びで意表を突かれました。