健一

ローマの休日の健一のレビュー・感想・評価

ローマの休日(1953年製作の映画)
4.1
初めて観たのは いつ頃だったかな?
確かオードリーがこの世を去った時 深夜にTVでやってた追悼特集の吹替版だったと思う。
その10年後位に劇場で『製作50周年記念デジタルリマスター版』を鑑賞し 今回久々の再鑑賞。
『色褪せぬ名作』とはまさに本作のことだ!
あの笑顔!あのショートヘアー!
あの ほっそいウエスト!
こんな女優さんもう二度と現れないだろうな。

ところで皆様。
本作の原題をご存知でしょうか?
「Roman Holiday」。
普通なら「Holiday in Rome」ですよね!
「ローマ ホリデイ」ではなく
「ローマ(ン) ホリデイ」。
これは都市ではなく「(古代)ローマ人」という意味です。
「Roman Holiday」の意味を調べると
『他人を犠牲にして得られる娯楽、利益』
と載っています。
大昔 古代ローマ人は休日に観客を集めて コロッセオ・ローマ帝国 闘技場にて 剣闘士たちが戦って(殺しあって)いました。
剣闘士たちの命がけの戦いを見て楽しむ『休日のローマ人たち』。
その光景を見て遺族は
『剣闘士はローマ人の休日のために殺された。』
と発したのが発端でした。

この作品でも
新聞記者のジョーは
王女のスキャンダル記事で多額の報酬を得ようとする。
ジョーに恋した王女アンは
ジョーと結婚して王室を犠牲にしてプライベートな利益を得ようとする。
まさに ローマ(ン) ホリデイ!
『他人の苦しみを得て喜ぶ楽しみ』
の物語なのです。

ですが・・・

最終的に二人とも「ローマ(ン) ホリデイ」をしない決断をします。
かなりキツイ風刺を包み込んだラブストーリーだったのです。ね。

この作品が長い間 世界中の人々から愛されている理由がよく分かります。
その 身分を超えた ラブストーリーは 今後も永遠に語り継がれることでしょう。


劇場公開時 2003年 9月
テアトルタイムズスクエア
💺340席
客入り 8割位埋まってた

新宿タカシマヤタイムズスクエア 12Fにあった 超スクリーンが バカデカかった映画館。
人気作のリバイバル上映という事で多くのお客さんが来館してました。
健一

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