ヴェルヴェっちょ

TIME/タイムのヴェルヴェっちょのネタバレレビュー・内容・結末

TIME/タイム(2011年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

設定の妙が活き、ラストまで破綻(ご都合主義的なまとめ)をせずに進むSF快作。

科学技術の進歩によりすべての人間の身体的成長が25歳で止まり、そこから先は左腕に埋め込まれた体内時計「ボディ・クロック」が示す余命時間だけ生きることができる近未来。貧困層には余命時間が23時間しかない一方で、富裕層は永遠にも近い時間を手にする格差社会が生まれていた。ある日、ひとりの男から100年の時間を譲り受けた貧困層の青年ウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、その時間を使って富裕層が暮らす地域に潜入。大富豪の娘シルビア(アマンダ・セイフライド)と出会い、時間監視局員(タイムキーパー)のレオン(キリアン・マーフィー)らの追跡を受けながらも、時間に支配された世界の謎に迫っていく。

「タイム・イズ・マネー」。時間の大切さを説く諺ですが、この作品ではそれが比喩ではなく、まさに「余命時間」が通貨として使われています。コーヒーを飲むのに「20分」を支払い、タクシーに乗るのに「1時間」支払う、といった具合。 富める者は永久にも等しい長寿を謳歌し、貧しい者は明日の余命時間も保証されない格差社会。 「時間が命」のサバイバル社会で、人間の本性が炙り出されるさまはスリリング。 アマンダ・セイフライドもクールな魅力を放ってます。