あさ

近松物語のあさのレビュー・感想・評価

近松物語(1954年製作の映画)
4.0
竹藪に進む父の背中。それを見つめる茂平がいる、小屋に射す光。ぐーーーッと来た。
初めての溝口健二作品だ。予想以上にお話それ自体が面白かったし、江戸時代のことなのに何だか現代と刺して変わらない部分を突いている気がした。不義密通はなぜ女性だけが?と言う疑問をしっかり台詞にまで出してる。それでいて当たり前のように権力者は若い奉公人に手を出す。嫁入り前の娘かて多かろうに。いや、今起きてることすぎ…バンバン浮気はスキャンダルとして責められ叩かれるのにさあ、謎に擁護者とか出ちゃって…(話逸れてるよ)。竹藪のシーンを特筆したけど、それ以外にもおさんが茂平を追いかけに行くシーンも引きのところから、崖を下った後の視点とかもすごく大胆やった。

『誰のために法は生まれた』という本を買って、それの1章に取り上げられてたので。中高生が法学教授と映画や舞台を見て、そこに描かれている法について考え対話するの。一緒に考えながら読むの楽しみだあ〜。
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