あさ

異人たちのあさのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
3.6
1987年に日本で発行された『異人たちとの夏』。未読だけれど、原作では夏のお盆を舞台にしていることや主人公が異性愛者であることなど、色々と違う要素が多いみたい。原作者は昨年亡くなられたようだけど、本作を見届けていたようで。何だか素敵なバトンが渡されてこの映画が出来たんだなあ、としみじみ思った。

ホラーじゃん!と思う場面沢山ありき、しかし原作がお盆設定と聞くと妙にしっくり来る感覚。監督もアンスコさんも原作が発行された頃と近しい70年代生まれで共通点があったのだと思うと、作品との親和性がとても高かったんだろうなと思って今になって原作とても気になる。

いや、正直ね、見る前からも見ている時も、この手の作品を今見ても何を思ったらいいんだ、と思った部分もあったのよ。また奈落に突き落とされるのかと。しかしこの映画で救われたり、何かを言語化したりするきっかけにもなりうるのかなと。

いやあでも何だろうな、今の私は逆にちょっとしんどかったかもな。後こればかりは「文化」とくくって終わらせたくない真面目な私の心なんだけど、ほんまに薬物はやめろ、ほんまに。
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