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父ありきのkazu1961のレビュー・感想・評価

父ありき(1942年製作の映画)
3.8
▪️JPTitle :「父ありき」
ORTitle: ※※※
▪️First Release Year : 1942
▪️JP Release Date : 1942/04/01
▪️Production Country : 日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-363 再鑑賞
🕰Running Time : 94分
▪️Director : 小津安二郎
▪️Writer : 池田忠雄、柳井隆雄、小津安二郎
▪️MusicD : 彩木暁一
▪️Cast : 笠智衆、佐野周二

▪️Review •••••••••••••••••••••••••••••••••
🖋小津安二郎の最高傑作の一つとも言われている作品。戦時下の唯一の作品でかなりの検閲が入ったものと思われます。それでもきっちりと父と子のお互いを思いやる気持ちが、少ない台詞の中からでも伝わってくるのがやはり小津安二郎ならではの作品ではないかと思います。セリフやナレーションに頼ることなく心情をきっちりと伝える映像はやはり素晴らしいものだと思います。

🖋この時代ならではのあまりにも純粋な父子の関係性ですが、ラストにようやく父の遺骨と共に勤務地の秋田に向かう列車の中で、良平の長かった孤独が救われるように思われる静かなシーンには心動かされます。

🖋本作、小津安二郎が池田忠雄、柳井隆雄とともに書いた脚本をもとに監督。当時32歳だった笠智衆が70歳の老人を演じ話題となりました。小津安二郎作品と言えば笠智衆ですもんね!!

😢物語は。。。
金沢の中学教師である堀川周平は、妻を失い、小学生の良平と二人で暮らしていました。しかし修学旅行先で教え子を溺死させてしまい、責任を感じた周平は学校を退職。出身地の信州に帰りますが、中学生になった良平を寄宿舎に預け、一人で東京の工場に勤めることに。帝大を卒業し教師となった良平は、久々に父親と温泉宿で再会し、教師を辞めて一緒に暮らしたいと告げました。しかし周平は「今の仕事を投げ出してはいけない」と息子を諭すのでしたが。。。

▪️Overview (Wikipediaより)
父親と息子という親子関係を深くそして繊細に描いた作品。1937年小津の出征前に脱稿した脚本を改作したもので、戦時色濃厚な時期の映画だけに戦後になって多くの箇所がカットされた。1989年「大アンケートによる日本映画ベスト150」(文藝春秋発表)第138位にランキングされている。
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