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ファンキーハットの快男児 二千万円の腕のotomisanのレビュー・感想・評価

4.0
 ピストル撃ちまくりなんだが、山ほど集めてちっとも当たらないからおかしい。時代の象徴、カミカゼ潮のタクシーがなんだか落語の「反対俥」のようでいて、ずいぶんしおらしい。反省もそこそこ大激走、もうひと働きさせたかった。
 スポーツ記者ひとみとはスクープ合戦。そもそも勘違いなんだが、これも千葉たちとズバ抜けたかみ合わせの巧妙さと速度感で結構。白球に人、車も走るし馬も走るで一時間未満、効率のよさは抜群だ。

 事件の下地の球児青田刈り風景も世知辛いが金回りがよくなったわけだ。金が回れば人も追っかけるわけで、悪党もブン屋、探偵も忙しい。みればみんな第3次産業ばかりである。製造業が工程に縛られて機械化、自動化の投資がこれからハードルとなるのに比べて、情報・通信技術はうぶごえ時代。こちらはネタ次第でみんなまだまだ走りそうだ。

 そんな一方、千葉の誇り高き親父さんが花沢徳衛で、老けたらこうなるのかと思っただけで楽しい。親父さんの前ではのらくら者の千葉だが、なるほどあの体術だ、ここぞ本番という時ピストルで片が付いちゃこいつはもったいない。
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