Nana

魔女の宅急便のNanaのレビュー・感想・評価

魔女の宅急便(1989年製作の映画)
4.3
小さい頃から1番好きなジブリ映画。子供でも分かりやすい話の展開なのに、所々大人になってから観ると感じ方・印象の残り方が変わるシーンがあって、更に好きになる。

・出発の日の夜に出会う先輩魔女。小さい頃観た時はジジと同じくなんだか感じ悪いなぁと思ったけど、学生時代以降先輩後輩の関係を知ったら、先輩魔女からしたらキキは所詮1年目の後輩だから先輩っぽく発言してしまう気持ちは分かるし、「あなたも頑張ってね!」って明るく言ってくれるあたりは至って普通の先輩だなという感じ。
ジジの世界にはそういう関係性ってなくて、捉え方ってその人の背景によるなと改めて感じさせられた。

・ウルスラとの会話。小さい頃はウルスラとの会話の内容というより彼女がキキに影響を与えたんだなって程度の浅い理解で、あの森の中の小屋とか絵とかなんとなく雰囲気が好きなだけだった。でも大人になってみると、対人関係でも仕事でも何か上手くいかない時ってあって、そういう時にウルスラが真っ直ぐに「もう何もしない!」って言ってくれると、いったん離れて良いんだと力強く押してくれて救われる。昔からなんとなく好きだったシーンだけど、響く理由が分かって更に好きになったし、ウルスラの絵も「神秘なる絵」もエモさと自然を彷彿とさせて、自分という小さな存在の悩みなんてとても小さなことだなと落ち着ける。。。
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