Melko

カーリー・スーのMelkoのレビュー・感想・評価

カーリー・スー(1991年製作の映画)
3.5
「だから言ったのに。金持ち女のオモチャになってるわ!」

「あたしにママができれば、ビルはいなくなるわ」

ジャケットよりも実際もっとお目目クリクリ、アニーよりもパーマが強い髪の毛。
アニーから溌剌さを引いて毒舌を大盛りにしたような、カーリー・スー
赤ん坊の時に捨てられたので本名はわからず、カーリー・スーはあだ名だった

監督はジョン・ヒューズ
「ブレックファストクラブ」も「フェリスはある朝突然に」も合わなかった
で、やっぱりこの作品も今ひとつというかあんまりノレず
監督との相性が悪いことに今更気づく

言わんとすることはわかる
あー多分こうゆう展開にホッコリするひともいるんだろうなぁとも思う
でもなんかやっぱりダメ

一番は、よく分からないグレーの態度と本心
展開的に恋人がすごくイジワルに描かれてるけど、普通、何も知らされず得体の知れないホームレス親子を家にあげたり食事に招いたりされたら、誰だって不審感を抱くに決まってる
プライドの高いキャリアウーマンであるグレー、それがスー&ビルとの関わりによって徐々に考えを改めていく…のには、序盤の高飛車さはイマイチ足りないし、自らの意思でスーとビルを家に引き取る確固たる決意や意思は感じられない中途半端な態度だし、そりゃスーは最後の最後までグレーのこと信じないし、ビルも食事の途中で怒って帰るよな
女優さんの演技ゆえか、主人公自体の成長があまり伝わってこなかったのが残念
且つ、スーとビルのどこに惹かれたのかがよくわからない
生意気で口は悪いけど、愛嬌があり要領も良いスーに、スー想いで意外と真面目で硬派なビル、と、キャラの描かれ方は分かりやすいのだけど、映るエピソードとしてグレーが自身を見つめ直し彼らと共に生きようとするキッカケになる場面が分からなかった。
なのでやや展開が強引とゆうか。
で、硬派と言いつつビルのやってることがシンプルにあまり良い気持ちがしないのもムリだった
「盗みと犯罪は絶対ダメ!」とスーに言いつつ、自分のやってることはほぼ盗みなんだけど…おいおい

グレーの上司は態度が意味不明なパワハラ人間だし、グレーの彼氏は人の話を全く聞かないし、グレーの雇うメイドはサボってばかりで全然仕事しないし、マトモな人が1人もいないのもヤダ笑

人助け、やるなら覚悟決めてやらないとね

何度も挟まるノスタルジックなBGMは印象的なメロディで、ラストカットが爽やかだったのも良かった
それぐらいかな。。うーん
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