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ビースト 獣の日
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『ビースト 獣の日』に投稿された感想・評価

horahuki

horahukiの感想・評価

4.1
クリスマスに悪魔が復活する!

そんなとんでもないことに気づいてしまった神父。阻止するために復活場所を突き止めよう!→その場所を探るために悪魔に接触したい!→罪を犯せば悪魔に近づける!というトンデモ理論を思いついた神父さんがクリスマスの街で悪行を繰り広げるコメディホラー。スペインの巨匠イグレシア監督の長編2作目。

12月はクリスマス⑥

俗世に染まらず、聖ヨハネの黙示録の予言を解読することに人生を費やしてきた敬虔なクリスチャン(テレビも見たことない笑)なので悪いことがわからずにしょーもないことばかりする神父さんが可愛い。ホームレスへのお恵みを強奪することから始まり、死にかけの人に「地獄に落ちろ」と耳打ちし、パントマイマーを押し倒す。その途中で、ヘビメタ好きのデブ・ホセと胡散臭い超常現象番組の司会者・カヴァンが加わり、3人のイカレたメンバーで悪魔復活を阻止するために奔走するというドタバタ喜劇。

カヴァンは番組やってるだけあってそれなりに知識があって、処女の血とか色々集めて悪魔召喚をみんなで試みる。この入り口でLSDをかますというのが面白くて、実際に悪魔的な事柄が起こるのだけど、それが現実なのか3人がラリってるだけなのかは最後まで不明。ラリってるだけだとしたらこの3人はテロリストレベルでヤバイ奴に見え方が変わってくるという😂信念が強ければ強いほど屈折すれば狂人化する…の良い例で、犯罪行為の連続を平気でやっていう3バカが楽しい。

3人による悪魔打倒の裏では、マドリード浄化という名のもとにギャングが市民を無差別に殺害する事件が進行しているだけど、最終的にそれを悪魔と同化させるところに意図が見いだせるのが面白い。監督によれば、マドリード浄化は実際に起こった事件というわけではないものの、マドリードではギャングがホームレスを殺そうとすることが良く起こるらしく、そこから着想を得ているらしい。こういったファシスト的存在を反キリスト(=悪魔)と同視し、打ち倒そうとする神父たちというのは非常に象徴的に映る。

最終的な決戦の舞台となるのは当時まだ建設中だったプエルタ・デ・エウローパ。物質的発展の象徴ともいえるポストモダンな巨大建築物を悪魔にとっての基点(教会)として描き、プエルタ・デ・エウローパ完成後の未来に見いだせる「発展」への憂いのようなものを滲ませている。そしてクリスマスを愛すると同時に憎み、人生の人工性が最も明らかになる時だと語る監督がクリスマスに舞台設定してるのも興味深い。

更にはメディアによる洗脳と盲目的に踊らされる人々への嘆きまでも盛り込んでいる。本作の胡散臭い超常番組は国民に大人気でみんな信じてる。その番組にはイタリアの某有名人の写真が飾られている。調べると90年代はこの某有名人さんの会社がスペインの某放送局に多額の出資(25%らしい)をし影響力を行使していた時期らしく、それに対する監督の批判的な姿勢も感じ取れる。

表面上アホコメディでめちゃくちゃ笑えて面白いんだけど、至る所に風刺が散りばめられた面白い作品でした。前に見た『スガラムルディの魔女』は当時あんまりハマらなかったんだけど、今みたら面白く感じるかも!
世間知らずの主人公って物語には便利な題材ですよね。ここでは悪魔の暗号に気づいてしまった神父さん。彼が世界を救おうと奔走する話なんですが悪魔の事なんて分からないし、ずっと神の為に生きてきたので世の中の事をロクに知らない

終末の日がやって来る前に悪魔を呼び出して倒そうと思った彼は、ホームレスから小銭を奪ったり瀕死の患者に地獄へ落ちろと言ってみたり…とにかく「自分は悪魔の仲間だ」とアピールする事から入ります。やる事がちいせぇ!

何か関心事に気を取られてる時ってアンテナ立ってるから、世界はヒントと秘密に満ち溢れて見えるんですよね。ヘビメタショップの名刺に悪魔の絵が描いてあったのを手掛かりに入店すると店員が馬鹿サタニスト。悪魔トークが絶妙に噛み合って意気投合する勘違いコントは素晴らしいです。
テレビすら見た事が無かった神父はインチキオカルト番組を鵜呑みにし、悪魔召喚の方法を聞き出そうと 2人で司会者を訪ねる…
いくらか常識人の番組司会者と根っからの阿呆なヘビメタオタク。これだけ温度差のある3人パーティはちょっと類を見ません

ハゲの法衣ルックでちまちま悪事を働いたりヘビメタライブ会場に行ったり、召喚に必要な「処女の血」を入手しようと真面目に策を巡らしてるだけで絵ヅラが面白い。漫才のツッコミを過剰にした様な殴打バイオレンスはどれも気合いが入っていて、階段落ちとか銃撃すべてに本気が感じられる。クリスマスイブのキラキラした街をぐちゃぐちゃにし、うっかり殺人までやらかしたりする罰当たり感はキリスト教国だけに見てて心配になります

明らかなコメディの流れからゆるゆるとシリアス移行していく展開に燃えた🔥



画は陰影クッキリ古典ホラーの様相…スペイン語はなんだか耳が忙しくてちょっと疲れる(日本語字幕ですけど!)
迫力オーケストラになったりヘビメタになったり音楽がキレてるし、台詞のひとつひとつやシーンに伏線が忍ばせてあり回収されるたびに話が繋がって楽しかったです。原因→結果のジャンプカットなど見せ方にもいちいち笑いを誘われます。かなり複雑に練られた脚本でぜんぜん先が読めませんでした。
他作品に比べてドタバタも抑え目で私にはちょうど良い塩梅。何かの映画祭でグランプリを受賞してるんだそうな🏆

多分バンドロゴをイメージしたんでしょう、3秒ぐらいのタイトルコール(ジャケ写)が死ぬほどカッコ良かった😈
わたし的に好感度の高いアレックス•デ•ラ•イグレシア監督作品。

そして「スクリーム」(旧作)の登場人物であるホラーオタクなランディが、バイト先のレンタルビデオ店で仕事中に手にしてた作品がこれ。そうそう。このジャケット。

やはり「スクリーム」シリーズで言及されるホラー映画にハズレはなかった!

てなわけで。

めちゃめちゃおもしろいホラーコメディ。

敬虔な信者であり聖書研究家であるアンヘル神父は黙示録に秘された暗号を解読した結果、悪魔に会いたいと願い、マドリードの街を徘徊する。アンヘル神父の行動にいつの間にか巻き込まれた仲間達と彼の運命はどーなるっ!という話。
ちなみにたぶんだけどアンヘルっていうのは英語のエンジェルのことかと。スペイン語だとたしかangelはアンヘルって読むんだよね。

おどろおどろしい雰囲気で進むわりにアンヘル神父が可愛く感じる前半。
狂気と混沌を感じる中盤以降という感じ。

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